高校漢文:共通テスト一問一答①
広島国語屋本舗現古館 館長の小林です。
共通テスト漢文において最も難しいとされるのは「白文からの書き下し問題」です。
が、「語句の意味を問う問題」はお手軽なわりに4点×3で12点の配点が与えられています。
ここをまず完答していくことが、高得点を狙ううえでの土台になりますから、過去に問われたものは確実にとれるようにしておきましょう。
それが出題されなかったとしても、本文を理解するうえで重要な語句であることは間違いありませんから。
それではいってみましょう。
2023年共テ本試
君主が賢者を求めても手に入れられず、家臣が役に立とうとしても(1)無ㇾ由 のは、君主と臣下との間に隔たりがあるからだ。
①方法がない
②伝承がない
③原因がない
④意味がない
⑤信用がない
(2)以為
①考えるに
②同情するに
③行うに
④目撃するに
⑤命ずるに
賢者を求めるのに方法がある、また賢者を(1)弁 方法がある。
①弁償するには
②弁護するには
③弁解するには
④弁論するには
⑤弁別するには
解答・解説
(1)①
「無ㇾ由」を見た瞬間に「よしなし」という読みが浮かぶ状態にしておきましょう。
「よし」は古文においても重要単語ですが、漢文では「方法・手段」「原因・理由」を示します。
この時点で①か③が解答候補になるのですが、あとは前後文脈を読んで①に決めます。
(2)①
「以為」とくれば「おもへらく」という読みは真っ先に思いつきましょう。
次に、「以為ㇾA」(もつてAとなす:Aだと思う)をおさえていくイメージです。
ここでは一撃で①が解答になりますね。
(3)⑤
「べんず」という動詞には様々な漢字が当たりますが、その判別は特に重要ではありません。
前後文脈を読めれば終わり、ということで⑤を選びましょう。