高校漢文:「而」を用いた接続

広島国語屋本舗現古館 館長の小林です。

本日から、接続表現について扱っていきます。

順接、逆接、因果関係…文章読解の基本になる部分です。

それでは、「而」を用いた接続についてみていきましょう。

「而」を用いた接続

接続表現に着目して、現代語訳しなさい。

①しかして・しかうして

原則として順接を示しますが、逆接の場合もあります。

知っているルールに固執せず、文脈に合わせて柔軟に解釈しましょう。

②しかも・しかるに・しかれども

逆接を示します。

③置き字パターン

「而」の直前のVの送り仮名が「て」「して」の場合は順接、「も」「に」「ども」の場合は逆接を示します。

「て」「して」の場合でも逆接を示すこともありますので、こちらも注意しておきましょう。

④然而:しかれども・しかりしかうして

逆接を示します。

確認問題

①子培病而死。

②光陰者百代之過客。而浮生若夢。 *「浮生」:はかない人生

③舟已行矣。而剣不行。

ヒント

①しばいやみてしす。

②こういんはひゃくだいのかかくなり。しかしてふせいはゆめのごとし。

③ふねすでにゆけり。しかるにけんはゆかず。

解答

①子培が病気になって死んだ。

②月日は永遠の旅人である。そしてはなかない人生は夢のようなものである。

③舟は進んでいってしまっている。しかし、剣は進んでいくことはない。(舟の上で剣を落として、そのときに船端に印をつけた。でも舟は進んでいるから、その印は剣を落とした場所のてがかりにならないよね、ということです。)