国語が得意な人は年収が低い?

広島国語屋本舗現古館 館長の小林です。

まずは、神戸大学の西村和雄特命教授が発表されたデータを御覧いただきましょう。

なんと、国語が得意だと答えた人の平均所得が最も低いということが示されているのです。

国語塾としては、衝撃的なデータですね。

寒くなってきましたから、震えて朝も起きれません。

あ、すみません。

少しも「衝撃的」だとは思っていないので、その理由をご説明しますね。

国語が「得意」?

下のグラフは、令和4年度広島県公立高校入試における得点分布を示したものです。

国語のグラフと他の科目の差を御覧いただければ一目瞭然ですが、国語の山は中央が大きく盛り上がっていますね。

つまり、100点換算で50点程度をとった生徒が最も多い科目が国語だということです。

理科や英語のようにへちゃげたグラフになっている科目は、高得点をとった生徒と低い得点をとった生徒との差が顕著な科目だということができます。

他の科目と違って、国語で平均点程度を「とれてしまう」ことで、「できる」わけでなくても「得意」に感じてしまう。

そんな現象が起こっているのです。

中学入試を受験していく小学生、大学入試に挑む高校生は、入試そのものの難度を実感していることから、国語という科目の難しさを自覚していることが多いです。

しかし、学校のテストをワークの暗記で突破して「しまった」り、公立高校入試で平均点程度の得点をとって「しまった」りする生徒は、「国語が苦手」だと認識することができず、むしろ他科目との比較で「得意」だとすら認識してしまうわけですね。

「国語が得意な人の平均所得が低い」というデータの実態は、「平均所得が低い人が国語が得意だと錯覚している」ということだと私は考えています。

国語が「できる」?

国語が得意だと錯覚している生徒は、高校に進学した後自分の錯覚に気づきます。

中学校のテストで当たり前のように80点90点をとれていた生徒でも、要求される力のレベルが大きく変わることで、「得意」の根拠のなさに気づくわけですね。

いや、気づいてくれればいいのです。

平均点程度、それに達していない点数をとっても「勉強していないわりには普通にできている」という感覚になってしまうのですね。

これが一番怖い。

考えても見てください。

2022年度の共通テスト国語の平均点は110.26点。

学力が最も高まっているはずの高3生、さらに成長しているはずの浪人生のとる得点が、5割5分に抑え込まれているのです。

テストがテストとして機能するためには「差がつくこと」が絶対条件であり、国語もまた「差がつく」ように作られた科目なのです。

「勉強していないわりには普通にできている」なんて感覚で、希望する進路に進めるのでしょうか?

中学と高校のギャップ

先に述べたような錯覚が生まれてしまう原因は、多くの公立中学校のテストで要求される力のレベルと高校以降で要求される力のレベルとのギャップにあります。

公立中学校の使命は、生徒全員の学力を底上げし、社会にでていけるように育てることです。

ですから、テストでは学校で学んだ内容の確認を行います。

そのためには、傍線部と解答根拠が離れている問題は多く出せませんし、記述問題とは名ばかりの、要素を書き抜いて語尾を整える程度の問題しか出せません。

選択肢問題にしても、不正解肢のレベルを上げ過ぎてしまうと、平均点が恐ろしいことになってしまいます。

逆に、高校では同程度の学力を有した生徒が集まっていますから、テストで要求する力のレベルを大学入試で要求される力のレベルに近づけることが比較的可能です。

このズレが、高校に入って国語が「なんとなく」できない生徒を量産するわけですね。


その点、広島県公立高校入試の国語は頑張っています。

5割程度の得点を多くの生徒がとれるように調整しながら、それでいて高得点をとるためにはそれなりの難度の壁を用意しています。

記述問題についても、複数の情報を整理しながら、解答根拠を繋ぎ合わせる必要がある問題も出題しています。

つまり、公立上位高を狙う生徒にとっては、国語は差がつく科目になっているといえるのです。

広島県公立高校入試国語90%突破講座

そこで、公立上位高への進学を希望する生徒で、なおかつ高校以降で通用する国語の学力を身に付けたい方を対象に、短期講座を開講します。

概要は以下の通りです。

対象公立上位高への進学を希望する生徒
高校以降で通用する国語の学力を身に付けたい生徒
広島県公立高校入試の国語で9割以上の得点を目指す生徒
曜日毎週日曜日【冬期休校期間は応相談】
時間13時~18時の内、任意の2時間
料金24,200円(諸経費・税込)/月度
*3月度は、入試直前の週まで授業致します。
*別途、教材費5,500円をお請けします。入館料はありません。

お問合せ・お申込みは以下のフォームからお願いいたします。

また、初回授業日に簡単な三者面談を実施いたします。