高校古文:枕詞の確認問題①
広島国語屋本舗 現古館・館長の小林です。
今回は、実際の入試問題を用いた枕詞の確認問題を配信いたします。
確認問題
1、和歌中の「あづさ弓」は、「そる」などのことばを導くための修辞的なことばである。このようなことばを、一般に何と呼ぶか、漢字で記しなさい。(千葉大学)
あづさ弓 そるをうらみと 思ふなよ まことの道に 入るぞうれしき
2、「 」部の修辞法として最も適当なものを一つ選べ。(法政大学)
むかし都の町の車の音「玉鉾の」道筋をせばめて、
1、懸詞
2、枕詞
3、縁語
4、序詞
5、連辞
3、「あらたまの」は、何という修辞として用いられているか。最も適切なものを次の1~5の中から一つ選べ。(明治大学)
「あらたまの」年を重ぬれば、
1、縁語
2、序詞
3、枕詞
4、掛詞
5、歌枕
4、文中の「 」に入る最も適当な語を、次の中から選べ。(早稲田大学)
「 」光のどかにてらす御神の御事とかや
イ、あしひきの
ロ、たらちねの
ハ、ぬばたまの
ニ、ひさかたの
5、「『ひさかたの』という枕詞」とあるが、それ以外の枕詞を、文中から抜き出しなさい。(愛媛大学)
影見れば 波の底なる ひさかたの 空漕ぎわたる われぞわびしき
「ひさかたの」という枕詞が、時間的・空間的な広がりを暗示するのに効果をあげている。
篝り火の 影し映れば うばたまの 夜川の底は 水も燃えけり
解答
1、枕詞
「枕詞の確認問題」と銘打っておきながら、「枕詞」でなければひっくり返ってしまいますね…。
2、2
「玉鉾の」が「道、里」を導いています。
3、3
「あらたまの」が「年、月、日、春」を導いています。
4、ニ
「光」があることから、「ひさかたの」を導きます。
5、うば玉の
問題文にわざわざ「枕詞」と書いてくれていますから、そのヒントを前提に探します。
枕詞は初句と第三句にのみ現れますから、そこだけ見れば発見できますね。