「163点程度」:国語の成績の上がり方①
広島国語屋本舗 現古館・館長の小林です。
今日は、素直さ・愚直さが猛烈な成長を促した一例をご紹介します。
講師1年目。
まだ私が大学に入学してすぐ、18歳の頃のことです。
とある個別指導塾で、マーク模試200点満点中37点を持って帰ってきた高校二年生の生徒を担当していました。
私は2年目に集団指導塾に移ることになるのですが、その生徒は家庭教師という形で引き続き見ることになりました。
「やろうとは思っとるんですがね。どうせ(お前には高得点は)とれんやろって空気感じるんですよ。」
よくぼやいていました。
私自身、高校入学後のスタートダッシュでコースアウトしてしまった過去がありましたし、そこから変わろうとした際の周りの反応や目線に大変悩んでいました。
ですから、どうにかして彼が変わるきっかけになりたいと思いました。
そこで私は彼と一つだけ約束をしました。
「やれと言ったことを、周りを気にせずやれ」
彼は私が課した課題を毎回求めた精度でクリアしてきました。
私の明文化した【解の原則】を使って演習をし続けました。
私の指定した覚え方で語彙を増やし続けました。
たった一年ですよ?
彼のセンター試験国語の点数は200点でした。
元々理数系に強かったということもあり、宇宙工学の道に進んでいきました。
本当に胸のすく思いでした。
変わる人は素直です。
変わる人は愚直です。
変わる人は、変わると決めている人は、変わります。
私の指導は、特別高度なことをやっているわけではありません。
とんでもなく単純化してしまえば、
①解の原則を示し
②ひたすら演習と口頭試問を積み上げていく
それだけです。
結局は、本人がどう動くかなんですね。
「先生の言うことやったんだから、163点程度上がんなきゃ困ります。」
そう言って笑った彼に、むしろ私が襟を正されましたね。